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【TPP問題】 エドマンド・バークからアダム・スミスへの忠告 (下)

 フリードリッヒ・リスト 01  エドマンド・バーク 02  アレキザンダー・ハミルトン 03
画像は左から順に、フリードリッヒ・リスト、エドマンド・バーク、アレキザンダー・ハミルトン。


経済とは即ち経國済民であり、経國済民の「國」とは即ち國體のことであります。國體を無視した経済論など、本当は経済論などではない、経済論モドキであります。「国家は決して世界政府的な主義体系によって統治されてはならず、それぞれの国家の国益についての深い研鑽によって得られた見識に基づいて統治されるものである」とのバークの忠告は、偽装保守にして革新系の小泉元総理大臣や新自由主義云々に、いまだに未練タラタラな現代日本人にも、そのまま忠告として通用します。

経済即ち経國済民について、フリードリッヒ・リストと同様な主張を展開するのがアレキザンダー・ハミルトンです。ハミルトンには『製造業に関する報告書』という著作があります(邦訳本あり)。そうした真正の国家観をもって経済や産業力を説く、リストやハミルトンの著作を読めば、TPPに反対を唱えないことこそが「真の反米」であり、「極左反米思想」であり、反ハミルトンであり、反バークであるということが歴然と判明するのです。

TPP推進論者たちの悪質なところは、「親米」という毛皮をかぶって自己のメンタリティに潜む「極左反米思想」=「自己の思想の本籍」を覆い、同時にその「極左反米思想」を温め続けているところにあります。さしあたって、産経新聞、読売新聞などがその典型であります。ちなみに朝日新聞は、TPP・自由貿易に関する主張やその話の筋は産経・読売に近似していても、敢えて「親米」という毛皮をかぶっているわけではなく、そうした観点から考慮するならば、産経新聞、読売新聞は、朝日新聞よりも悪性度が高く、悪質と言うべきでしょう。

たとえばこの記事↓は、このまま朝日新聞に載せてもいいくらいの出来映えというべきでしょう。
【主張】TPP参加 もはや先送りは許されぬ - MSN産経ニュース
(2011.10.09)

ですから小生は、以前から申しているのです、産経は朝日の子会社にでもなってはどうかと。(笑)

愛すべき「保守派」の方々に申し上げたいのは、そもそも、産経新聞のことを「保守系の新聞」などと捉えている段階で、その人の自称「保守」脳は思考遅滞症候群へと思いっきりハメられてしまっているということです。反バーク新聞、反ハミルトン新聞のいったいどこが「保守系の新聞」なのでしょうか、ということであります。小生の観察するところ、TPP論議における産経の知脳レベルは、憲法論議における谷田川某の知脳レベルとほぼ同等です。

        ◇        ◇        ◇

そしてもう一つ、愛すべき「保守派」の方々に申し上げたいのは、アダム・スミスは「保守」か? ということであります。

言い換えるなら、
アダム・スミスは『健全で有益な思想家』か?
アダム・スミスは『日本を益する自由擁護の保守主義系の思想家』か?
ということであります。
小生は、アダム・スミスを『健全で有益な思想家』の一人とすることに、あるいはまた『日本を益する自由擁護の保守主義系の思想家』の一人とすることに、大いに疑問を呈したいと思っています。

この『健全で有益な思想家』というフレイズは、中川八洋著『正統の哲学 異端の思想』からの引用です。中川八洋著『正統の哲学 異端の思想』において、アダム・スミスは『健全で有益な思想家』の一人として挙げられています。また、『日本を益する自由擁護の保守主義系の思想家』というフレイズは、中川八洋著『保守主義の哲学』からの引用です。中川八洋著『保守主義の哲学』において、アダム・スミスは『日本を益する自由擁護の保守主義系の思想家』の一人として挙げられています。

小生は、バークやハミルトンこそ、間違いなく『健全で有益な思想家』の筆頭代表格であり、『日本を益する自由擁護の保守主義系の思想家』の筆頭代表格であると考えています。対して、アダム・スミスは「國」の認識が薄弱で、世界政府的な主義体系に経済(=経國済民)をハメ込もうとする理念を抱いているところがあるように思われてならないのであります。

よって、中川八洋著『正統の哲学 異端の思想』にある中川先生御作成の『健全で有益な思想家』リスト、ならびに中川八洋著『保守主義の哲学』にある同『日本を益する自由擁護の保守主義系の思想家』リストについて、小生はそれらを全面的には認容することはできず、少なくともアダム・スミスについては却下、すなわち当該リストから除外するか、少なくとも「(カッコ)」付きとすべき人物の一人とするのが妥当ではないかと思うわけです。

加えて申し上げるなら、中川先生御作成の『健全で有益な思想家』リストと『日本を益する自由擁護の保守主義系の思想家』リストに挙げられている人物のうち、ハンナ・アーレント、カール・ポパーの両名についても「國」の認識が薄弱にうかがえます。容共的側面の影がちらつく部分や、やや頭の弱い者に対する弱者同情的なところなどは、かつて「犯罪者にもいろいろと事情があるんですよ」云々と発言したことのある何処ぞの大臣と極左リベラル系の最大公約数を共有しているようにさえ思え、小生としては認容し難いところがあるのですが、そのあたりについてはもっと考究を進めてから別の機会に綴ってみたいと思います。





 ■ Online Library of Liberty - Edmund Burke (1729 - 1797)
 ■ Online Library of Liberty - Alexander Hamilton (1757 - 1804)
 ■ Online Library of Liberty - Friedrich List (1789 - 1846)
 ■ Online Library of Liberty - Adam Smith (1723 - 1790)





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